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もう市販に頼らない!初心者でも意外と簡単な「おせち料理」レシピ

お正月といえば、おせち料理。でも「作るのは難しそう…」と思っていませんか?実は、基本の数品なら驚くほど簡単に、そして美味しく作れるんです。今年こそ、手作りおせちで新年を迎えましょう!

彩り豊かに盛り付けられたおせち料理の数々。伊達巻、海老、黒豆などが美しく並んでいる。
一品一品に願いが込められたおせち料理。手作りが加わると、その想いはさらに深まります。Source: HirokazuTouwaku on Pixabay

年末が近づくと、なんだかそわそわした気持ちになりませんか?大掃除のリストを作ったり、新年の計画を立ててみたり。そんな慌ただしいけれど、どこか心躍る季節。そして、この時期になると私の頭をよぎるのが、そう、「おせち料理」の存在です。

正直に言うと、数年前までの私は完全な「おせち買う派」でした。「作るなんてとんでもない!時間も手間もかかるし、そもそも難しそう…」と、挑戦する前から諦めていたんです。でも、ある年、ふと思い立って簡単なものだけ作ってみたら、その楽しさと美味しさにすっかり目覚めてしまいました。

市販のおせちも豪華で素敵だけれど、たとえ数品でも手作りしてみると、お正月の食卓がもっと特別なものに感じられるから不思議です。今日は、かつての私のように「おせち作りはハードルが高い」と感じている方に向けて、意外と簡単に作れる基本のおせちレシピをご紹介したいと思います。

これだけは押さえたい!定番おせち3選

全部を手作りする必要なんてありません。まずは「これぞおせち!」という定番の品の中から、特に作りやすい3品をマスターしてみませんか?これだけで、お重の中がぐっと華やかになりますし、「私、おせち作ったんだ!」という達成感も味わえますよ。

1. 黄金色の輝き「栗きんとん」

まず挑戦してほしいのが、鮮やかな黄金色が美しい栗きんとん。「金団」と書くことからもわかるように、商売繁盛や金運を願う縁起物です。この料理、実は材料も工程も驚くほどシンプル。さつまいもを柔らかくして、甘露煮の栗と混ぜるだけなんです。

さつまいもは皮をむいて適当な大きさに切り、水にさらしてから、ひたひたの水で柔らかくなるまで茹でます。竹串がすっと通るようになったら、お湯を捨てて熱いうちにマッシャーやフォークで潰しましょう。そこへ砂糖、みりん、そして隠し味にほんの少しの塩を加えて滑らかになるまで混ぜます。最後に栗の甘露煮を加えれば、もう完成。さつまいもを裏ごしすると、より滑らかな口当たりになりますが、少し形が残っているくらいが家庭的で美味しいと私は思います。甘露煮のシロップを少し加えると、風味がアップしますよ。

2. ふわふわ食感が魅力「伊達巻」

次におすすめしたいのが、子どもから大人まで大好きな伊達巻。巻物のような形から、知識や文化の発展を願う一品です。一見、あの綺麗な渦巻きを作るのは難しそうに見えますが、秘密兵器「はんぺん」を使えば、お店みたいなふわふわ食感が簡単に再現できます。

フードプロセッサー(なければミキサーでもOK)に、ちぎったはんぺん、卵、砂糖、みりん、醤油を全部入れて、滑らかになるまで一気に混ぜ合わせます。あとは、卵焼き用のフライパンでじっくりと弱火で焼き上げるだけ。蓋をして蒸し焼きにすると、中までしっかり火が通ります。焼きあがったら熱いうちに鬼すだれ(なければ普通の巻きすでも)でしっかりと巻き、輪ゴムで数カ所とめて冷ませば、綺麗な渦巻きの伊達巻が出来上がります。

3. さっぱり箸休め「紅白なます」

最後は、さっぱりとした味わいが魅力の紅白なます。お祝いの水引をかたどった、平和や平安を願う縁起物です。こってりした料理が多いおせちの中で、この一品があると口の中がリフレッシュされて、本当に良い箸休めになります。

作り方は、これまた簡単。大根と人参を千切りにして、軽く塩を振ってしばらく置き、しんなりしたら水気をぎゅっと絞ります。あとは、お酢、砂糖、塩を混ぜ合わせた甘酢に漬け込むだけ。半日ほど置けば味が馴染んで美味しくなります。ポイントは、野菜の水分をしっかり絞ること。これをしないと味がぼやけてしまうので、ここは少し力を入れて頑張りましょう。刻んだ柚子の皮を散らすと、爽やかな香りが加わって、料亭のような上品な仕上がりになりますよ。

お重に美しく詰められたおせち料理。紅白なますや黒豆、海老などが彩りよく配置されている。
詰め方一つで、おせちの表情は大きく変わります。色合いを考えながら、パズルのように配置していくのも楽しい時間。Source: HirokazuTouwaku on Pixabay

ちょっとだけ頑張る、盛り付けのコツ

せっかく作ったおせちですから、少しでも美しく見せたいですよね。でも、お重への詰め方なんて習ったことないし…と不安になるかもしれません。大丈夫、いくつかのポイントを押さえるだけで、ぐっと見栄えが良くなります。

一番簡単なコツは「色」を意識すること。例えば、栗きんとんの黄色、かまぼこの赤と白、なますの紅白など、おせちには綺麗な色がたくさんあります。同じような色のものが隣り合わないように、彩りを散らすように配置するだけで、全体が華やかな印象になります。

また、汁気のあるものは、そのまま詰めると味が混ざってしまいます。そんな時は、柚子をくり抜いて器にした「柚子釜」を使ったり、小さな豆皿やシリコンカップを活用したりするのがおすすめです。仕切りとして笹の葉や葉らんを使うと、彩りも良くなる上に、料理同士がくっつくのを防いでくれます。完璧じゃなくていいんです。「美味しそうに見えるかな?」と、食べる人の顔を思い浮かべながら詰める時間こそが、手作りならではの醍醐味なのかもしれません。

心を込めて、自分だけのお正月を

おせち作りは、決して「こうでなければならない」という決まりがあるわけではありません。今回ご紹介した3品に、市販のかまぼこや黒豆、田作りなどを加えれば、それだけで立派な手作りおせちの完成です。大切なのは、新しい年の幸せを願い、食卓を囲む人たちを想う気持ち。

年末の忙しい時間、少しだけキッチンに立って、コトコトと豆を煮る音や、甘い出汁の香りに包まれてみるのも、良いものです。そうして迎えるお正月は、きっといつもより少しだけ温かく、そして心に残るものになるはず。

皆さんの新しい一年が、美味しくて、笑顔あふれる素敵な年になりますように。

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